公園の可能性を探る社会実験。神戸に手作りの青空図書館を作ったら…
それはまるで青空教室ならぬ「青空図書館」。この秋神戸市で開催されたのは、いつもは人が通り過ぎるだけの公園を市民みんなで図書館にしてみた…というもの。大盛況に終わったこのユニークなイベントについて、メディア都市のあり方や地域コミュニティ、
市民の手で作る理想のライフスタイルーー公園にアウトドア図書館をつくる「Urban Picnic」の第2回目が開催
「都市の公園に図書館をつくる」
いつもは人が通りすぎるだけの公園が、美味しいコーヒーの匂いが漂うなか、ゆったり芝生で本を読んだり語り合う市民の憩いの場所になる。
このユニークなアイデアが全国で反響をうみ、兵庫県神戸市で公園を市民の交流の拠点とするアウトドアライブラリーは、今年の6月に開催したところ、たくさんの人が訪れ大盛況に終わりました。
マチノコトでも開催前、開催後の振り返りを記事として取り上げさせていただきました。
アウトドアライブラリーとファーマーズマーケットの二本だてで行われた「Urban Picnic」は、単発開催で終わってしまうイベントが多いなか、市民発のアイデアに行政も協力する社会実験として開催されました。この秋には、前回の経験をもとにして2回目の取り組みが行われています!
公園の可能性を探る社会実験
神戸市の中心にある公園「東遊園地」を、「市民のアウトドアリビング」として活用するとともに、神戸の都心全体の価値向上につなげる可能性を目的として行われるこちらのプロジェクト。
春に行われた第一回目の開催期間中は公園に芝生を敷き、市民が寄贈した本でつくったアウトドアライブラリーとパンやコーヒーを提供するカフェを設置。本棚を管理する本棚オーナーを募集し、市民との交流会を開催することで、訪れる人々のつながりを生んでいきました。
また週末にはファーマーズマーケットも開催し、神戸市内で生産されている季節の食材を紹介し、生産者と市民が交流する機会をつくりました。
東遊園地パークマネジメント社会実験(アーバンピクニック)事務局長をつとめる村上豪英さんはこう語ります。
「芝生やカフェがあることで公園が過ごしやすいところになるだけでなく、本が重要なアイテムになることを発見できたのが前回の特徴だと思います。今まで東遊園地はオフィス街の中心にあったために、市民の公園としての愛着を感じることは少ないところでした。公園に限らず、公共空間をシェアするためには、その前提として空間に愛着がなくてはなりません」。
本を寄贈することによって、自分の気持ちを公園に残し、一冊分だけ公園をよりよい場所にするアクションに参加する。それが、愛着を育んだと思っています。